肩こり

肩こりには様々な原因があります。腕や肩の使い過ぎをはじめ、根をつめて仕事をした体の疲労、不自然な姿勢を長時間続けた、目の使い過ぎによる疲労、精神的なストレスがあります。その他には、虫歯や風邪、冷え性、高血圧症、胃炎、肝機能障害など内臓疾患でも肩がこることがあります。

いずれにしても、肩こりの仕組みは一つでしかなく、筋肉が収縮し、新陳代謝が悪くなり、老廃物が蓄積されると、ますます筋肉の緊張度が増し、血液やリンパ液の循環が滞り、痛みを発症させます。

肩こりを治すには、根本的な原因を把握して、どの筋肉が硬くなっているのかを知り、その筋肉の循環を改善させるのが大事であります。

~どの筋肉がコッているか調べましょう~

頻繁に肩こりが起こる場所をあげてみます。

後ろ首は、
コリを自覚しやすい場所で、硬いと感じたときは、たいてい皮膚の表面に最も近い僧帽筋という筋肉が緊張しています。この筋肉は、後ろ髪の生え際あたりから始まり、頚椎の両側を通り、肩の先の肩峰に達しています。顔をあげて、両肩を後ろにそらすと大きく三角に浮き上がる筋肉です。

後ろ首から両肩にかけて凝っている場合は、
肩甲挙筋が緊張しています。この筋肉は、僧帽筋の上端、つまり後ろ髪の生え際の左右から始まり、僧帽筋の下を通って肩甲骨の内側に達しています。顔を斜め下に向けて首をねじるようにすると、僧帽筋と交差する状態でこの筋肉が浮かび上がります。

前かがみの姿勢を続けたり、立ちっぱなしで背中が緊張する場合は、
脊柱起立筋という筋肉が緊張します。この筋肉は、僧帽筋の始まる場所から出て、その下を通り、背骨に沿って腰まで走っています。両手を高く上げ、反り返りますと、背骨の両側に細長く浮き彫りになる筋肉です。

細かい手作業をした場合は、
肩甲骨下筋が緊張しています。この筋肉は肩甲骨の前側にある筋肉ですが、肩甲骨の内側のヘリに沿って肩甲骨下端に達しています。両腕を肩の高さに上げて「前にならえ」のポーズをすると、この筋肉ははっきりと浮き出てきます。

肩こりの治療は、どの筋肉が͡コっているのかを知り、その筋肉をほぐすことが肝要です。

ー治療編

僧帽筋のコリには、「肩井」が特効穴です。肩をすくめるとあらわれる太い筋の上で、押さえると首の後ろに響きますので、割と簡単に探せます。

肩甲挙筋のコリには、「曲垣」を使います。きちっと正座をして肩の後ろを触れ、肩先から背骨に向かって斜め下に走る肩甲棘(肩甲骨の隆起)という骨の部位を探します。その内側の先から指1本あがったところで、上下にもむと軽く響く場所が「曲垣」です。

脊柱起立筋のコリには、「大椎」、「厥陰兪」、「膈兪」を使います。「大椎」は督脈に属するツボで、体の背面の症状は督脈でとることが原則で、特に「大椎」は背筋の強ばる症状に欠かせません。「厥陰兪」は、全身の血行を改善し、コッた筋肉をほぐす効果があります。

肩甲下筋のコリは、「膏肓」と「膈関」を使います。「膏肓」は肩から背中、ひじにかけて痛みがあるときに不可欠なツボです。「膈関」はちょうど胸と腹を隔てたところにある関所という意味で、この辺りがコッたり、胸がつかえたりする症状に効果があるツボです。

施術のあとは、必ず「天柱」と「風池」を刺激します。2穴は肩こりと頭痛のときには必ず使われるツボです。