こむらがえり

こむらがえり

こむらがえりというのは、突然ふくらはぎがつって痛むような状態の筋肉の硬直であります。ふくらはぎに限らず、ももの後ろ、足の指、手や背中などにも起こることがあります。このような筋肉の硬直は、主に疲れや冷えが原因で、長く座っていて立とうとするときや、水泳中やハイキングの後などのに起こるものであります。

このほか、妊娠中の人や、動脈硬化、突発性脱疽のような循環障害などでも起こります。

こむらがえりは上手に処置をすれば、あとはほとんど症状は残さないが、適切な処置がとられないと、しばらくの間腫れぼったさや歩行時の痛みが残ります。

ふくらはぎの筋肉は、腰からお尻、太ももの後ろを経て、ふくらはぎに至る坐骨神経で支配されています。この神経に異常が起こったとき、または何かの拍子で神経機能が高ぶると、このふくらはぎの筋肉(腓腹筋、ヒラメ筋など)にケイレンが起こります。この神経の異常は、腰痛や神経の圧迫によっても引き起こされます。

こむらがえりは、起こりつけるとクセのようになって、たびたび起こりやすくなります。そのため、自分でもマッサージや指圧のツボを覚えますといざというときに非常に便利であります。

-鍼灸治療編

◆主要なツボ

足 「殷門」、「委中」、「承筋」、「承山」、「陰陵泉」、「太谿」
腰 「小腸兪」、「膀胱兪」

など

◆治療法

こむらがえりは、まず手で処置するのがてっとり早く効果があります。ケイレンの起こっている足の親指を反り返すようにゆっくりとぐるぐる回します。左に回したら、次は右に回すというやり方で、痛みが治まるまで行います。治まったら、ホットパックや蒸しタオルを十分に当てて患部を温めます。

そして、ももの後ろの中央の「殷門」、ふくらはぎの「承筋」や「承山」、ひざの裏の「委中」などを親指と他の四指でゆっくり、最初は柔らかく、次第に強く、3~7秒くらい指圧などの刺激で、けいれんによる痛みが薄らいでいきます。

さらに、足底の「湧泉」、向こうずねの内側の「陰陵泉」、内くるぶしの「太谿」などを処置しますと、いっそう有効であります。

一方、腰の「小腸兪」と「膀胱兪」も刺激します。こむら返りは座骨神経の一つのケイレンですから、当然この神経のもとである二つのツボの刺激は、高ぶった神経の機能が抑制され、ケイレンが治まります。

こむら返りのクセのある人は灸治療がよいです。前述の「殷門」や「承山」、「足三里」にポイントを置いて行うと効果があります。知熱灸でもいいですし、ショウガ灸でもよいです。灸治療の代わりに、粒鍼を痛む場所やツボに貼るのも、手軽で効果的であります。

◆メモ

頑固なこむらがえりは循環障害や全身代謝障害から起こっていることが少なくないので、医師の診断を受ける必要があります。