細い便が出るのが続く 大腸がん

普通の大便は直径2~3㎝、長さ10~15㎝くらいです。塊状につながっている場合もあれば、なめらかなソフトクリーム状の場合もあります。便日の人の場合は、長さ5㎝くらいの塊がポコポコ出ます。

腸内環境が悪い人や過敏性腸症候群の人は、細くにゅるにゅるした便が出ますが、今まで普通の便だったのに、急に細い便が続くようでしたら大腸がんの可能性が疑われます。大腸がんになると、特に大腸の出口付近に腫瘍がある場合、大腸は狭まれて、直径1㎝くらいの便が出ます。

また、便に血が混じって赤い場合も大腸がんの疑いがあります。大腸がんによる便の血は赤い鮮血で、これが黒やチョコレート色ならば、大腸より上の十二指腸や胃に問題がある可能性があります。このときに血の付き方具合でがんの位置は予想できます。便そのものが赤いときは大腸の上の方、便に赤いものがまだらに混じっているときは大腸の真ん中あたり、便の表面に赤い粘液が付いているなら大腸の下の方にがんがあると考えてもいいでしょう。

ただ、厄介なのは痔があって大腸がんがある場合です。鮮血が出ても、痔だと思って見逃してしまう恐れががあります。

痔持ちの人で便に血が付くようでしたら、便を気を付けて観察します。晩自体が赤くなくて、便器の水がピンクや赤に染まっている場合は、肛門から出血のことが多く、水が赤くないのに便だけが赤い場合は大腸がんの可能性が高まります。

他にも大腸がんの兆候として、貧血症状があります。腸から出血が起こり、血液が減っているためです。特に生理の男性や閉経後の女性に貧血症状が見られる場合、医師は大腸がんや胃がんを疑います。合わせて、腹痛や体重減少などの症状も出るので、これらが重なる場合は、すぐに医療機関で検査をする必要があります。

なお、大腸がんは40歳以上から増加し、年齢が上がるにつれて増えていきます。50、60歳になったら、できれば内視鏡検査を3年に1回は受けることをお勧めします。大腸がんは家系的要素もあるので、身内で大腸がん患者がいる場合は、特に検査を受けたほうがいいでしょう。

大腸がんを予防するには、腸内環境を整えることが大切になります。ハムなどの加工肉や赤身肉を摂り過ぎると、腸内環境を荒れさせ、大腸がんのリスクが高まるといわれています。最近は、炭水化物を減らし、その代わりに肉や油をいくらでも食べていいというロカボダイエットが流行っていますが、体重を減らす効果はあっても、大腸がんのリスクを増すことになります。やはり健康を考えるのであれば、食事はバランスよくとるのが一番です。

また、たばこは大腸がんのリスクファクターとなります。タバコを吸っただ液に混じる発がん性物質が、食道や胃を通り、腸に達するためです。それぞれの場所の粘膜を傷つけ、がんになるリスクを高めます。

〇何科に行くべき?消化器外科/胃腸科/肛門科

参考文献・引用・2020年・『放っておくとこわい症状大全』・ダイヤモンド社