神経症・ノイローゼ

神経症・ノイローゼ

ノイローゼと神経症は同じ意味ですが、日本でノイローゼという場合は、神経症以外の精神障害を含めて、あいまいに使われていることが多いようです。

神経症は厳密な意味での精神病ではなく、いささか常軌を逸する過敏症状など、ある種の神経的な病に過ぎません。そして、本人は自分の症状や病気を意識していて、精神病にはそれがありません。

病状は様々で、不安、不眠、憂鬱、イライラ、食欲不振、心拍数の増加、頭痛や頭重、めまい感や足元のふらつきなど、心と体の両方にわたる症状が、程度は軽いにしても次々とあらわれてきます。自律神経失調症という診断名がつけられているものの多くは、この神経症であるといってもいいくらいであります。

神経症者に共通する性格特徴としては、完璧な理想を求めることが強く、その高い要求水準のため、自分に対する不全感、不確実感が起こりやすい点が指摘できます。そのため、自己批判も過敏なくらい行い、誤りを犯さないかと心配して、自信欠乏や劣等感を持つに至ります。

神経症の治療は、原因となっている心の悩みがはっきりしているときは、それを取り除く心理療法、薬物療法が行われます。原因がはっきりしていない神経症に対しては、ツボ刺激による体質改善が大変効果があります。

-鍼灸治療編

◆主要なツボ

肩  「肩井」
背部 「肺兪」、「厥陰兪」、「心兪」、「膈兪」、「肝兪」、「脾兪」
腰部 「腎兪」
胸部 「膻中」、「鳩尾」
腹部 「中脘」、「大巨」
手首 「神門」
足  「足三里」、「湧泉」

などがポイントになります。

◆治療法

東洋医学における神経症は、人間の精神活動を支配しているのは頭ではなく、むしろ臓腑だと考えられています。したがって、神経症を鎮めるには、背中の「肺兪」、「心兪」、「肝兪」、「脾兪」、「腎兪」という五臓の兪穴を治療することがポイントになります。

同時に、「肩井」、「厥陰兪」、「膈兪」などもよく処置します。腰では、「志室」も加えるといいでしょう。

体の前面では、「膻中」、「鳩尾」、「中脘」、「大巨」などを治療します。

足では、「足三里」、「湧泉」などを刺激します。

ツボ刺激は、マッサージや指圧のほか、鍼や灸による治療が非常に有効であります。

マッサージや指圧の場合は、一時的な神経症であれば、首や肩を温めて、上記の各ツボを治療するといいでしょう。

上記のツボの中で、「鳩尾」と「中脘」はお腹の調子を整えるツボなので、マッサージを行うときは手のひらを使って「の」の字を書くようにしてゆっくり回すのがコツです。

灸は、米粒大または半米粒大のもぐさを1カ所3~5壮すえます。5日間続け、2日休み、また始めるという方法をとります。

神経症が長期にわたる場合は、全身の改善を図る目的で、背中の「厥陰兪」、「心兪」、「胃兪」、手首の「神門」などを用います。足では、「足三里」、「三陰交」、「太谿」などがイライラを鎮めるツボです。

特に「足三里」は陽明の気を静めるツボであり、「太谿」は自律神経の機能を正し、足の血管を開き、足の冷えを除きます。

〇イライラ、不定愁訴は、へその塩灸で治る

お腹の中心のへそは、ツボ名でいえば「神闕」といい、自律神経機能が異常をきたして、イライラや不定愁訴があり、特に消化器系が不調の場合に、非常に有効なツボであります。

ここの刺激方法として、家庭でもできる効果的な方法が、へそへの塩灸であります。

へそは体の中で一番凹んでいて腹腔内に通じやすい部位で、ここに刺激を与えるとすぐに影響があらわれます。

方法は、へそに塩を直径3㎝、高さ0.5~1㎝に盛り上げ、その上に親指大のもぐさをのせて施灸します。燃えたら乗せ変えて、塩が温まり。へそが熱さを感じるまですえます。火傷や家事には注意してください。