習慣流産

胎児がまだ母体外で生活できないほど早い妊娠23週までの時期に、妊娠が中断されてしまうのを流産といいます。最も多いのは11週までのもので、流産の大半を占めます。習慣流産とは、流産を連続して3回以上繰り返すものをいいます。

習慣流産の原因はには、子宮の異常、ホルモンの異常、染色体異常など多種があります。したがって、必ず専門医による検診を受けて、適切な治療を行わなければいけません。

ところで、少量の出血や下腹痛があって流産しそうな状態を切迫流産といいますが、このときは絶対安静にし、便通を整えて、性生活を慎んで子宮の刺激を避け、収縮を起こさないように注意します。

ツボ刺激療法は、体調を整え、体力を向上させることを目的に行います。灸を根気よく長期的に続けることが適しています。

〇主要なツボ

腰   「腎兪」、「次髎」、「胞肓
腹部  「期門」、「肓兪」、「関元
足   「血海」、「陰陵泉」、「三陰交」、「太衝

などを用います。

習慣流産に対するツボ刺激は、人間の先天の元気をつかさどるとされている腎経、特に女性の体調を整える上で重要な脾経、そして、肝経に関係するツボを選んで治療をしますが、上記のツボにも三つの経絡に関係の深いものが多いです。また、胃腸を整え、体力をつけるように「足三里」も加えると効果的です。灸は半米粒大のもぐさを3~5壮すえます。