上腹部痛

〇右上腹部が痛む場合

この場合、肋骨弓に沿ってみぞおちから季肋部にかけて、自覚的、他覚的に苦痛などの不快な症状が有るか無いかが問題になります。この腹証(漢方ではこれを胸脇苦満といいます)があれば、東洋医学では肝の臓の異常があると考えます。また、胃や胆のうにも不調があるとも考えられます。

その場合は、治療として肝の経気の集結するツボの「期門」が重要なツボで、あわせて胃のツボである「不容」も治療します。

背中では「肝兪」、「胆兪」、「脾兪」、「胃兪」、手では「曲池」、「手三里」、足では「三陰交」、「解谿」を処置します。

〇左上腹部が痛む場合

ここに痛みの症状が出る場合は、現代医学でいう胃や膵臓、脾臓の病気の場合あります。医師の診療が必要ですが、ツボ治療を行うのであれば、季肋下部の「期門」の他に、脾の経気の集結するツボの「章門」がポイントになります。

左上腹部といってもヘソに近い部分が痛むときは、「中脘」、「天枢」、「梁門」を処置します。背中は上記の右上腹部の場合と同じで、「肝兪」、「胆兪」、「脾兪」、「胃兪」、手足も同様のツボを治療します。