鍼灸オタクは早死にする 402

インポテンツ -鍼灸治療編

◆主要なツボ

背中 「肝兪」、「三焦兪」、「腎兪」、「命門」、「膀胱兪」
腹部 「肓兪」、「関元」、「中極」、「大赫」
足  「三陰交」

などが重要であります。

◆治療法

まず、背中の「肝兪」、腰の「三焦兪」、「腎兪」、「命門」、「膀胱兪」などを選択して刺激します。また、呼吸器・循環器機能を強化するために「肺兪」、「心兪」、消化機能を強化するために「脾兪」、泌尿・排泄機能を強化するために「大腸兪」、「次髎」なども刺激します。

「腎兪」は腎虚症には著効を示すツボで、スタミナをつけるのに必ず治療するポイントになっています。「膀胱兪」は、骨盤内臓器の機能を整えるツボです。

腹部では、「肓兪」、「関元」、「中極」、「大赫」などが重要なツボであります。「肓兪」、「関元」への刺激は、「腎兪」などとともに、腎の機能を回復させ、精力の増強をもたらします。「中極」は生殖機能に効くツボですが、その両側にある「大赫」は、昔から精力増強のツボとして有名であります。

また、呼吸・循環機能を強化するために「膻中」、「巨闕」、消化機能を強化するために「中脘」、「天枢」をくわえるといいでしょう。

足では、「足の三里」のほか、「三陰交」が肝・腎・脾の三つの臓の機能を整える意味で重要であります。そのほか、腎の機能を高める「築賓」、「太谿」を加えるといいでしょう。

なお、手ではエネルギー源をつかさどり、精力増強に効く「陽池」、呼吸・循環機能を強化する「神門」と「孔最」を加えます。

インポテンツの治療には、マッサージ・指圧も効果がありますが、鍼灸治療はさらに有効性を示します。灸の場合は、「心兪」、「腎兪」、「次髎」、「中脘」、「肓兪」、「中極」、「足三里」、「太谿」などに絞って、1ヵ所に半米粒大のもぐさを3~5壮、根気よく続けます。3週間続けたら1週間休むというローテーションがいいでしょう。

〇不感症の場合は

不感症は、性器の炎症、性器の発育不全など気異質的原因のほか、性交に対する不安、恐怖、嫌悪などの心因性障害によるものが多いです。

ツボ療法では、腰の「腎兪」、「次髎」、「胞肓」、腹部の「肓兪」、「関元」、「衝門」、足の「血海」、「陰陵泉」、「三陰交」などのツボを中心に鍼灸治療を行います。

灸の場合は、これらのツボに、米粒大または半米粒大のもぐさで3~5壮すえます。5日続けて、2日休みます。マッサージや指圧を併用するとよいでしょう。