▽腎兪のすごい力
▽疲れの取れない原因は副腎疲労のせいかも
〇補いたい栄養素
◆亜鉛
亜鉛は、消化酵素など２００種類以上の酵素の活性にかかわっています。不足しますと酵素活性が低下し、細胞の機能も低くなります。また、ミトコンドリアのATPをエネルギー化する機能にも影響を与えます。
さらに亜鉛は、細胞のタンパク質合成のカギになります。細胞がタンパク質を合成する場合、必ずDNAを読み取る必要があります。DNAにはタンパク質をどう作っているか、という設計図が書かれていますが、その設計図を読むためには、DNAに二重結合を開く必要があります。この仕事をするのが亜鉛を含んだ酵素で、亜鉛が不足しますとタンパク質合成がうまくいきません。
亜鉛の不足による典型的症状は、味覚の低下です。また、亜鉛には細胞を再生を促す働きもあるので、不足しますと傷が治りにくくなります。男性は精子の数量に影響が出ます。女性は髪が抜けやすくなり、爪が弱くなります。
◆亜鉛の補い方
亜鉛は、牡蠣などの魚介類や動物性タンパク質、ナッツや豆類、そして野菜全般に多く含まれています。ただ、現代人の亜鉛不足の原因は野菜や豆類の亜鉛の含有量が低下してきたことや、消化吸収力の低下、吸収を阻害するシュウ酸などの影響が考えられます。
また運動をして汗をかきますと、亜鉛は汗とともに体内から出てしまいます。ATPをつくったあとも、尿としてマグネシウムとともに排泄されます。
ですから亜鉛は、意識的に補充するほうがいいでしょう。その場合、サプリメントも有効です。継続的に摂ると、不足して弱っている人はてきめんに爪や髪の毛が丈夫になります。
参考文献・引用・2020年・『疲れが取れない原因は副腎が９割』・フォレスト出版
