鍼灸オタクは早死にする 657

◆東洋医学講座 95

▽人体の五系統とは 2

▼脾を根とするもの

脾は、消化器系統を指します。口から肛門までの消化体です。膵臓も含まれます。また、からだ全体、形あるものは全部脾とみます。皮下結合組織もです。

からだ全体を脾と述べましたが、もう少し細かく分ければ、脳・脊髄・骨・体液は腎で、あとを全部脾とみます。つまり、人体は腎体と脾体から成っていることが分かります。

▼肺を根とするもの

肺は、大腸と兄弟拮抗しています。大腸が虚すと痔になりやすいのですが、痔が悪いのは、肺の機能が低下しているためです。辛い物を好む人は痔になりやすい、それは辛味は肺を栄養しますが、過ぎれば肺を傷めることになるからです。肺は気を司っていますから、陽気の集まっている百会に灸を施せば、痔に効果があります。

皮膚は、肺の関連として大事なものです。人間は皮膚呼吸をしていますので、皮膚は副肺臓といえます。むしろ、皮膚が主役であるかもしれないというくらい重要です。

肺は上肢に関連しています。

▼腎を根とするもの

腎は、膀胱・脳・頭髪・骨・歯などに関連していて、耳鼻咽喉・関節・下肢・生殖器・泌尿器・ホルモン・血液にはじまって、水性のものすべてをコントロールしています。