家相学 30


方位と大気

〇坤位の大気作用

①一日の配当

ここは鬼門といわれる西南位であるが、これを一日でいえば、午後3時前後に当たるところで、およそ1時から5時までであります。その中心が3時で、熱気が最高となります。太陽の放射熱で空気が焼かれ、大気中の酸素が上昇して殺気だっている状態といってもいいでしょう。しかも、土気旺盛のときで、陰陽の気が変化するところに当たり、体力も弱まってくるので、裏鬼門といわれるような危険状態が生じます。

②四季の配当

これは、夏と秋の変化を現わす土用期に当たり、地上の草木は繁茂を止め、枝葉も衰えをみせ、その生気を内蔵させて、酸素発生代謝を消極的にします。また、この季の太陽は殺気光線を放ち、大気は熱く燃えて、大気中の酸素を稀薄にするという悪条件が重なります。体力も衰えが目立つところで、一番注意を必要とする方位であります。

③大気作用

西南位は、坤四(ひつじさる)偶線より南に30度、西に30度の合計60度に配当されます。ここは裏鬼門といわれ、土気旺盛の大気であるので、いずれにしても、よい意味は少なく、悪い意味の方が多くなります。だから、せめて悪い意味が起こらないように注意しなければいけないのが、この方位のポイントであります。

人に当てはめますと、妻、母、老婆、相続人、少年という風になるので、この方位がおかされると、妻や母や老婆の関係に災いが起こるばかりではなく、相続人や少年まで災いが及んできます。

大気作用の性格としては、労役、勤勉、柔軟、従う、寛容、営業、不動産、遅鈍、欲望、迷う、乱心、卑しいなどであります。例えば、そこの家の老婆が欲深いとか、頑固であるというのは、案外この西南位が犯されている場合が多いです。

病としては、消化器の病、胃腸下垂、カタル、虚弱などが挙げられ、さらに、知的障害、黄疸、小児の病、精力衰乏などにかかりやすいです。