足の親指がムズムズ・ピリピリする (痛風)

足の親指がムズムズ、ピリピリする、そのような人は痛風の発作がすぐに迫っているかもしれません。風すら当たっても痛いとされる痛風の原因は、尿酸という化学物質です。赤ちゃんから老人まで誰でも持っているこの物質の正体は遺伝子の残りカスです。

遺伝子は塩基(プリン体)というアミノ酸の一種でつくられます。この塩基は、体のあちらこちらで新しい細胞をつくるために働き、最後は尿酸に変わって尿として体外に出ます。

尿酸はもともと白い結晶で、便器のふちについている白いものもそれです。尿酸が血液中に増えすぎると、関節内に入り込んで白い結晶になって貼りつきます。この結晶はコンペイ糖のようにとげとげした形をしていて、それが関節内に蓄積されて粘膜を刺激し、ある日突然激痛にになるわけです。

そして尿酸が最も集まりやすい場所が足の親指で、そこから最初の発作が起こります。発作が治まった後も、尿酸の結晶は消えないので、2度目、3度目と発作は続きます。高齢者の方はこの発作を嫌がり、活動頻度が落ちることで寝たきりになることもあるようです。

痛風を予防するには最初の発作が起こる前が勝負です。健康診断で尿酸値が高いといわれたら治療を行います。尿酸値の正常値は7ですが、9を超えるといつ発作が起きてもおかしくはない状態です。

また、尿酸値を上げる食生活も見直さなければいけません。尿酸は遺伝子の材料であるプリン体からできるので、遺伝子の多い食べ物にが要注意です。遺伝子の多い食べ物の例としてはイクラやタラコがあります。卵一つには遺伝子がワンセット入っています。イクラやタラコは一粒一粒にワンセットの遺伝子が入っています。細胞の粒が細かい白子はさらにプリン体が多く存在しています。

そして、レバーなどの内臓にも多くの遺伝子がつまっています。尿酸値が気になりだしたら、これらの食べ物を極力避けて、遺伝子の残りカスがたまらないように気をつけましょう。

〇何科に行くべき?

内科/整形外科/リウマチ科

なお、鍼灸治療は痛風にも効果があります。

詳しくは、https://www.higokoro.com/acupuncture_moxibustion_indication/665/まで。

参考文献・引用・2020年・『放っておくとこわい症状大全』・ダイヤモンド社