足のむくみ (腎臓の疲れ)

体がむくむのは、体内に必要以上の水分が溜まっているからです。

夕方に足がむくむのは、重力で足に水分が溜まるからです。しかし、一晩寝れば、体に溜まった水分が体を水平にしたことで、体中に散らばり、朝には足のむくみはなくなります。

もし、朝になってもまだ足がむくんでいたら、明らかに体の水分が多すぎることが原因になります。その場合は、腎臓の疲れを疑うべきです。

腎臓には、2つの働きがあります。一つは体内の水分量の調整と、もう一つは肝臓で処理した老廃物を水に溶かして体外に出すことです。つまり、体が思いがけなくむくむのは、腎臓の機能が弱っているサインということになります。

腎臓の疲れは、過剰に塩分を摂取すると起こります。塩分は腎臓で処理されるため、塩分の濃い食事をとればとるほど腎臓は疲れ、体にむくみがあらわれます。

ちなみに、夜寝ていると、足にたまった水分は顔にも移動するため、起床時に顔が少し腫れぼったくなることもあります。ただし、いつまでもむくんでいるような場合も、腎臓機能が低下しています。

腎臓が疲れているサインは、むくみ以外にもう一つあります。それは目の下のクマです。塩分の摂り過ぎで、腎臓がフル回転して疲れてしまうと、体外に老廃物をうまく捨てることができなくなります。すると、体内に残った老廃物で目の下にたまり、クマをつくるといわれています。

通常のクマは首から上の血行不良が原因ですから、蒸しタオルなどを目に当てたり、表情筋をよく動かしたりすると、血流が改善して、目のクマは消えていきます。それでも治らない頑固なクマは、腎機能に問題があるかもしれません。

また、腎臓が処理できなかった老廃物は皮膚にも溜まります。肌の乾燥やかゆみが重なる場合は要注意です。

腎臓の疲れだと思った人は、極力塩分を控えましょう。世界保健機構は1日の塩分摂取量を5g以下を推奨しています。そして、アルコールや水分の過剰摂取、冷飲を控え、たくさん睡眠をとりましょう。

参考文献・引用・2020年・『放っておくとこわい症状大全』・ダイヤモンド社