家相学 62


▽門と玄関

▼門と玄関について

④西南位の出入口

ここは裏鬼門といわれているところであります。酸素が少なく、倦怠感を生じさせる空気が充満しているのであります。それに殺気立った強い日差しに色あせて死気感の湧く方位でもあります。

ここに出入口をつくることは大凶であります。もし、商店なら営業成績が上がらず、人の恩に報いるなどという精神が全く無くなってしまいます。人間にも商品にも良くなく、ときにはこの方位で熱風を受けて、商品が日焼けすることもあります。この方位は発展が止まり、家系が続かないという商家死殺の気を持っているのであります。ただし、どうしてもこの方位に出入口を避けられない構造の場合はいくぶんでも南側に寄せれば、大凶は免れることができます。

西南に玄関があると、女子は活気がなく、ノイローゼになるか淫乱になるか、また放浪します。つまり、内側から崩れるのであります。もしそこに住む女性が強ければ他者に害を及ぼします。

⑤西の出入口

西の方位は、金銭、財産の方位であるので、まずお金のことを心配しなければいけません。西方位に出入口がありますと、散財が多く、お金がたまりません。そして、色情が原因で家庭内に不和争論を起こします。ただし、水商売や夕方から始まる商売はよく、収入も多く、忙しくなる相であります。また、女性が活気づく方位ともされ、自然男性の出入りが盛んになってきます。これは、女性が男性をひきつける心理を持っているからであります。

⑥乾(西北)方位の出入口

乾は主人の方位であるので、そこに出入口があるということは主人を踏みつけにすることになり、主人の権威失墜のもとをつくります。そして妻の権力が強くなり、恐妻家が出来上がります。また不治の病にかかりやすく、病気も慢性化しやすくなります。

どうしてもこの方位に出入口を作らなければいけないときは、戌の方(やや西寄り)に寄せてつくることでしょう。そうしますと、商売などの客種がよく、地位ある人が出入りするようになります。また目上の人の引立てがあるなどの良い援助者を得ます。事業をしている人は大きな仕事を持ち込まれることがあります。これは主人が中心となって積極的にやるということよりも、むしろ他人に従って発展する傾向があります。自分が頭になるよりも他の人を立てて、それに従うということであります。

どうして乾の方位に玄関があったり、門戸を開けたりするのはいけないのでしょうか?乾というのはむしろ落ち着いていて、良い方位であります。ところがそこに出入口をつけるということは、落ち着かない状態にしてしまうことを意味します。結局家の中に落ち着く場所がなくなってしまうのであります。落ち着くところというのは、その家の中心で、拠り所になるべきところであります。この拠り所となるべき乾の方位がせわしい出入口になれば、女性はあまり影響されないのですが、男性は外部で活動的であっても、家にあっては静養の出来る状態を強く求めるので、落ち着くべきところがないと、居ても立っても居られないぐらい気分が乱れます。ことに主人がそのような状態だと、家庭内での権力が萎縮し、気の弱い主人なら、外に羽を伸ばしに遊び出たり蒸発したりするなどして、全く締まりがつかなくなってしまいます。