小立地条件

▽小立地条件

大立地条件が、全体の地理的なものをあげているのに対して、もう少し範囲を狭めたものを小立地条件といい、このチェックも重要であります。

一言でいえば、地形のことであり、起伏があるか、山や川があるか、樹木はどんな具合になっているか、通風はどうか、汚物はどのように処理されているか、また隣り近所はどうかなど、いろいろな問題を考えることを小立地条件といいます。

自分の家の家相ばかり良くても、周囲の環境が良くないと、ブラスとマイナスで、ゼロになってしまうので、この小立地条件もバカにはできません。

天の気に対する地気、悪い地気を発するところに住んでいると、よい天の気を受けつけません。つまりそれだけの地気しか発効しないことになります。分かりやすくいえば、よい人に育てられた子供と、悪い人に育てられた子供の成長ということを考えれば、その善し悪しは一目瞭然であります。

①起伏

周りの起伏、これによって、当然、陽気を受け入れ、通風、水流なども違ってきます。

②山川

どちら側に山があって、どちら側に川があるかということでも、ずいぶん違います。
例えば、北の方に山があれば北風の寒さを防いでくれますが南側にあったら問題であります。また、山と似た役目をするのが樹木で、大きな森や山とかが、どちら側にあるかによっても、陽気のさえぎりということを考えなければいけません。

それから、どちらの方向に川があるかということで、その川から発する酸素が、どのように人間に作用するか、水気がどのように発せられるか、洪水の心配はないか、山崩れはどうかということも、考慮に入れなければならないでしょう。もちろんそれは、地質と併せて考える必要があることですが、家相に大きな影響をもつことは確かであります。これは風光にも関係してくる大切な問題であります。

③汚物

汚物はないほうがいいのですが、生活していくうえには、どうしてもついてまわるものであります。これをどう処理するか、それにはまず捨て場所を考える必要があります。

貯水池は、汚物の一つであります。貯水池の水は流れていないので濁ります。濁るとやがては腐るので、貯水池が近くにあることは考えものであります。また、公衆のゴミ捨て場はないか、ある場合には、それがどちらの方にあるか、小立地として問題になっていくのであります。

④通風

起伏や山川と関係しますが、通風も考えなければいけません。通風というより風向きと呼んだほうがいいかもしれませんが、説明するまでもなく、台風が来るとすぐに被害を受けるような土地や場所があるからであります。

風の通り道に家を建てると、隣は大丈夫なのに、自分の家だけ被害に受けるような結果も起こりかねません。

⑤近隣(周囲)

ビルの陰になるとか、まわりに悪い空気をつくるような煙突があるとか、一種の公害問題になってきます。

小立地条件として考えなければならないことは、まだまだありますが、五つのポイントが、身近な問題として考えなければいけないことであります。