坤(西南)の張り欠け

▽坤(西南)の張り欠け

①西南の張りの場合

地相、家相共に欠け張りなく、倉庫、物置なども一物もない空き地を、大吉相とするのが一般的な考え方であります。ここの張りは妻女が権力を握り、かかあ天下の相で、主人の先天運が弱いと後家相となります。

②西南の張り過ぎの場合

沢山張るときには、一時的に栄え富豪になりますが、たちまちにして生産滅亡して、家名が断絶する相であります。主人は代々短命で、後家相となり、男子病弱、未申(西南)の女の人の位置であることより、それが張っていると、女の人が強く、男の人が弱くなります。

乾(北西)の張り欠けを見ないとはっきりしたことはいえませんが、まずは後家相とみてもいいでしょう。そうでなければ、主人がおとなしい、廃人、使いものにならないなどが考えられます。

未申(西南)張りに不浄の建物、便所、流し、風呂場、汚物等があれば、妻女の死、別離、難病におかされるとみます。未申ばかりではなく、どこの方位にも不浄なものがあれば、その方位に位する人に欠陥が生じてきます。欠陥は病とみていけばいいでしょう。

坤(西南)が大きく張った場合は、男子が育成しなくて、養子家族、狂人、頓死、変死の相であります。または、中風、神経痛、不具者、胃腸病、足腰の病などにかかります。坤は胃腸、袋を指すので、女では袋という意味より子宮の病が浮かび上がってきます。

また、未申が張ることは、西側の欠けともみられるので、その意味も加わってきます。

それから、大きく張っている場合は、家主、妻女が死亡し、家名断絶の相といわれているので注意しなければいけません。

また、高い建物は遠い山谷にて死亡するという相を持っているので、荒れた高い家などありますと、家人が遠方に行って帰らない、他郷でなくなるというようなことが起こります。

③西南の欠けの場合

未申が多少欠けている家は、高貴安泰の相で、家中無病、福徳の相であります。

しかし、これも欠け過ぎている場合は、豪遊、暴飲、暴酒、狂人、不忠不孝、色情、争論、賭博などから、家業が衰微することを表します。武官、公人、勤人は職を失い、家を捨て、他国へ出なければいけません。僧侶や神主など寺院、神社に職にある人は、訴訟、破産を招きます。

病としては、重度心身障害、胃病、子宮病などの難病、とくに女鬼門といわれるので、母、妻、子女の死、災いなど、女性にとっては悪い方向であります。また、兄弟の争いが絶えず、財産争い、他人との不動産争いなどがあり、ついには、胃腸病に関係した病気で亡くなります。