台所の位置

▽台所の位置

火気の性格を考慮しますと、乾(北西)・東の辺りが台所にはよいということになります。

北につくる場合は、換気をよくすることが大切で、酸素不足だとガスが浮いてしまい、長期的にはよくない結果となります。今日建築技術が進み、構造がよくなればなるほど密閉されるので注意が必要であります。出来れば床に吐き出し口のような通風孔をつくることです。ガスは空気より重いので、下から流れ出るので排気口があるとかなり安心であります。

以上のことから、台所の位置は、

①巽(南東)の泰気は3月末から4月で、酸素があるので良いです。

②東の泰気は初春で肌寒い季節でありますが、2月末から3月頃で窓の開閉が忙しく、酸素発生良好で、割合良い条件であります。

③乾(北西)の泰気は晩秋で9月末から10月の土用までで、肌寒いが窓の開閉はなおあり、外気導入で一応良い条件であります。

④北の泰気は11月半ばから12月で、窓は閉め切り酸素導入は少なくなりますが、熱気を考えますとよい方向であります。

⑤艮(北東)の大気は極寒気で窓も閉め切りで、外気の導入はかなり少なくなりますが、換気さえ考慮すれば、室内寒気が防げるのでまず良相であります。

台所は主婦・主夫の職場であり、他の場所よりも使用度が高いので使いよく、かつ合理的につくることが第一であります。茶の間と台所の間にはハッチを置くなどすると便利であります。また、換気扇をつける位置などもよく注意します。タイル張りの流しは洗い物をする際には下腹を冷やすので、このようなことも配慮する必要があります。