家相方位の割ふり

▽家相方位の割ふり

八方位の四正、四隅を20度に割りふって、残りをその空間として、影響の少ない方位として、玄関、窓、キッチン、不浄場などをつくる泰気方位とします。

おおよそ四正は、その四季の気が盛んで、気流が荒れていて、大気個性が強すぎるのでなるべく正当を外すのがいいでしょう。

それから、四隅の方位は土気盛んな方位で、全てのものを腐敗させる五黄(ごこう)作用が発しているので、絶対に避けるべきであります。

例えば、夏から秋にかけて坤(南西)の土用線の場合では、この季節は最も土気が盛んであって、これは四季正中線及び泰気方位に配当する季節では、天の気が下降し、それを受けて地の気が上昇していて、その交流した大気が、各季節を成して、安泰を計っていますが、この土用は季節の変わり目で順調な天地の交流が行われていません。

坤の土用では、夏季に移ろうとする大気変化が強烈に生じます。すなわち天池交流が、夏季から秋季にスイッチされ、その間天気下降が一時中断されます。それで以前に受けた余気で地の気だけが上昇している、つまり、土気だけが働いています。

天気を含まない土気だけでは、大地が全てのものを同化吸収して帰納するように(地上万物は死す大地に帰る)、土気は消化液のような役割を成していて、地上の全てを消化、すなわち腐敗させる力があります。極端な言い方をしますと、土気だけの大気に長時間あたっていると、土化現象の兆しである腐敗作用におかされてしまいます。

さらに土用は、季節の移り変わるところなので、気温が変調を起こし、土用を一層悪条件にします。

以上の点から検討して、土用の方位は取り扱いに注意を要する難しい方位といえます。

土用方位の種類は4つありますが、表鬼門の艮(うしとら、北東)の土用方位と裏鬼門の坤(ひつじさる、南西)の土用の方位、この二つは土用の象徴で最もよくありません。これらに次ぐのが、乾(いぬい、北西)と巽(たつみ、南東)の春秋の土用に2つで、合計4つとなります。

泰気方位は東西南北の正中の強い気と、艮坤乾巽の四隅の土用線との間にあり、春夏秋冬の寒暖の中でも、四正四隅に比べてそれなりの陰陽調和が成されている中庸大気であり、天と地が完全交流して、人間が安泰に生活できる方位なのであります。