四方塞がり

▽四方塞がり

四方塞がりというのは、四方が塞がっている状態をいいます。玄関や廊下、トイレ、クローゼット、押し入れ、床の間、神棚、仏壇など、住む部屋が中央で遮断されているような場所であります。あとから増築した家などによく見られます。

住むべき場所が四方塞がりになっていては、第一に大気の通風がよくありません。通風がよくない部屋は、常識的で考えてもよくないことは分かるかと思います。

東京ではよくみかけるケースでありますが、家全体が袋小路の四方塞がりになっているところがあります。このような家はできるだけ間取りを大きくして、隣と密接していても窓を大きくとることが大切であります。ただし、隣の家の窓と同じ位置になってしまっては困るので、なるべく窓の位置をずらすようにして、大きめにとるように心掛けます。

四方塞がりの部屋で生活しますと、身体では呼吸系統が弱くなります。また、精神面では四方が塞がっているためか、陰気になりやすく、ものの考え方が狭くなってきます。独断主義やわがままにならないように、日頃から多くの人と付き合うなどして、心の中を広げていく努力が必要であります。三畳の部屋での生活とどこか似かよった点があるので、できれば間取りを大きくとることで、狭心や陰性の心を消すようにしたいものであります。

例として、三つの部屋をつくるところを二つにする、または一つにするなどして、使う用途に当てはめて考えれば、広くとることが可能であるかと思います。どうしても周囲が使えないような最悪の場合は、天窓をつくって明るくするのがいいでしょう。