急に暑がりになった(バセドウ病)

バセドウ病は甲状腺の病気です。甲状腺はのどの両脇にある蝶々の形をした組織で、ここでは元気ホルモンともいわれる甲状腺ホルモンがつくられます。

甲状腺ホルモンは、体の新陳代謝を調整したり、心拍数を上げたり、交感神経に働きかけて体温を上昇させたりします。この甲状腺ホルモンが過剰につくられてしまうのがバセドウ病です。

必要以上に元気ホルモンが生まれるために、体が常にアクセルを踏んでいる状態となり、脈拍は速く、体温は上昇し、心臓はドキドキし、汗がたくさん出やすくなります。そのため、急に暑がりになるという症状が出るわけです。

他にも、常にエンジン全開で無駄にエネルギーを消費するので、体重が落ちて瘦せますし、疲れやすくなり、精神的にも不安定になります。日常の生活に大きな支障が出てきます。また、バセドウ病が原因の不整脈から、心不全や脳卒中を引き起こす人もいるので注意が必要です。

特に、女性は意識したい病気の一つです。バセドウ病は、女性の方が圧倒的にかかりやすいからです。また、遺伝的な要素もかかわってくるといわれています。身内にバセドウ病患者がいる女性であれば、定期的に血液検査で甲状腺ホルモンの値を調べることをお勧めします。数値でバセドウ病かすぐにわかります。

バセドウ病は、早期発見をすれば薬で治せる病気です。なるべく早い対処で、後悔しないようにしましょう。

〇何科に行くべき?

内科/内分泌内科/代謝内科

参考文献・引用・2020年・『放っておくとこわい症状大全』・ダイヤモンド社