つわり(悪阻)

妊娠が原因で吐き気を催したり、実際に吐いたりという消化器症状をつわり(悪阻)といいます。空腹だと吐き気をもよおす場合と、なにか食べていると気分がいい食べつわりになる人がいます。

原因は明確にされていませんが、妊娠初期に増加するホルモンが関係しているのではないかといわれています。妊娠5~6週から始まり、10〜12週でピークを迎え、以後症状は軽減します。また、母体の精神状態も関与するといわれており、不安や心配などから症状の悪化がみられる場合もあります。

つわりの症状は様々あり、個人差がありますが、

・吐き気
・嘔吐
・消化液の増加
・全身倦怠感、だるさ
・頭痛
・眠気
・食欲不振
・嗜好の変化

など症状が現れます。

鍼灸治療は、つわり(悪阻)の諸症状を軽減させる効果があります。

ー鍼灸治療編

東洋医学では、衝脈という経絡の気の流れが変わり、胃の働きが失調するためだと考えられています。(脾胃虚弱。肝胃不和。胃熱上衝。痰湿阻滞。)

妊娠したときこそ鍼灸だということを理解していただいてる患者さんがいます。悪阻の場合は、灸の治療が一番効果あります。

◆主要なツボ

手 「郄門」、「間使」、「内関」、「曲池」、「陽池」、「外関」、「支溝」、「三陽絡
足 「三陰交」、「足三里

◆治療法

「郄門」、「間使」、「内関」をよくもむだけで、吐き気が楽になります。

「三陰交」、「足三里」、「曲池」には、毎日10壮灸をします。胃腸の働きを高め、冷えを解消する目的です。

「陽池」、「外関」、「支溝」、「三陽絡」などへの灸も効果的です。