家相とは

▽家相とは

古い書物に「天禄(てんろく)は人にあり、家祿は家につく、億の富を得るべき吉相をもっていても災害が多く、発展を阻止される人は、必ず家相地相を調べれば、凶なり」とあります。まさにその通りであります。

このことばの意味は、「人間であるから、一生の大事な仕事に対して、浮き沈みがあり、凸凹があることはわかる。つまり、いくら努力しても裏目に出てしまって、やることなすことみんなダメ、何をやっていいか分からなくなるような不運、不幸がおそってくる場合もある。しかしそのような人の中には、よくよく注意してみると、必ず家相に問題がある」というのであります。

これを家相学的な理論で説明すると、次のようであります。

人相や骨相等のうえで、貧困の相ありと見られた人でも、その生活において、災害もなく、無事過ごしている人がいたとすれば、その人の家相、地相は必ず善だということであります。つまり、それほど、家相や地相の善悪は人生に重大な影響を与えるものだということであります。住む人には変わりがあっても、代々続いて福運のある家は無事長久であり、その反対に、今まで順風に帆をあげていた人でも、たまたま悪い相の家に住みつけば、いつの間にか逆風となり、思わぬ災害にあったり、ついには一家離散するという不幸にあったりする不幸になろうこともあります。このような現象は、やはり家相、地相に関係ある「運命」が、蔭で目に見えない糸を操っていることを物語っています。

家相が良い家や間取りを研究するまえに、家相と一緒に使われることばとして「地相」があります。

これは、すなわち〝環境〟と解釈してもいいのですが、もっと根本的な意味で、人間対人間の関係から進んで、自分を取り巻く周囲の社会から、地形まで含めた〝地相〟というものを頭に入れておきます。

例えば、非常に常識的なことですが、日光がどの方向から差し込んできて、一日のうちで何時間くらい日光の恵みを受けることができるかとか、雨や雪が降ったら、湿気がどうなるかまで考えるのが環境であり、大きな意味で〝地相〟になるわけであります。