服の役割をする家相

▽服の役割をする家相

家相とはどういうものであるかを端的にいえば、だいたい四季の調節を保つ洋服だといえます。

洋服の役割はいろいろありますが、根本的には外気に対する人間の温度の調節であります。洋服ダンスの中に、30着も50着も洋服をもっている人でも、種類別にみればおおよそ3種類に分けることができます。

3種類とは、夏服、冬服、それと合着です。家相とは、いわばこの四季の調節の変化を保つ洋服の役割をしているのであります。夏は涼しく、冬は暖かく、その季節に応じて風通しをよくしたり、日当りをよくしたりといった具合であります。合着は、1年を通して着ようと思えば着られるという便利さはありますが、やはり夏になれば、上着を脱ぎ、冬はマフラーを巻いて寒さに調和させなければいけません。

そこで、家相というものを洋服に見立てたとき、凶相の家はどんな家のことか?これは、何も難しく考えなくても答えは分かるかと思います。夏は暑くて冬は寒い家のことであります。ちょうど冬に夏服を着たり、夏に冬服を着たりと同じ状態であります。

夏に厚地のコートを着ている人はいませんが、ことに家相になりますと、同様のことがずいぶん見かけられるので不思議であります。

科学的に考えてみても、夏に風通しの悪い冬服を着ていると、冷却エネルギーが無駄に消費されてしまって、暑くて仕方がないし、その反対に、冬に夏服のような薄い服を着ていますと、暖房エネルギーが消失されて凍えてしまうでしょう。これは誰が考えても不合理なことと言わざるを得ないでしょう。

そこで一つの定理が生まれます。天候、すなわち〝大気〟を調和する作用が家相だということであります。大気の作用は、いつ、どのような形で現れるかは次の機会に述べます。