順応性

▽順応性

家相学上で、この順応性はよく覚えておいて活用しなければならない大切なポイントであります。

人間は非常に順応性があって、環境に慣れやすい性格をもっています。どんなに運気の強い人でも、悪い家相に住めば、吉誘導が絶たれて、長い間には脳髄を徐々におかされて、よくない方向に行ってしまうのも一つの順応性の現れであります。

つまり言葉を変えて言いますと、人間は環境に支配されやすい動物ということであります。

そこで、われわれの生活をよくするためには、まず周囲をよくし、好環境を選ぶことが大事なのであります。

それには、地形とか家相ばかりではなく、人間関係なども同じであります。自分の運気が弱ければ、運気の強い人の環境の中に入っていけば、それに順応されるということにもなります。

自分の運気の衰微したときには、運気の強い人のいうとおりに行動してみれば、すぐに幸運がやってこなくても、逆境に向かわないですんだりします。ところが、運気の弱っているときには、「こうしなさい」「ああやりなさい」といわれても、なかなか実行できないものであります。そこが人生の難しいところなのでしょう。

いずれにしても、人間はよい意味でも、悪い意味でも外力に対しては、順応性をもっています。だから、よい家相に住むことは、だんだんに好運に向かうことになりますし、悪い家相に住むことは、今よりも非常に悪い状態になるということであります。

環境に順応して、人間は良くも悪くもなるように、そういった性質から人間には強力な自然を制御するといった、大きな自主力がないものであります。

そういう人間の弱点を知って、それを応用して賢明に生きる必要があります。その賢く生きる方法を研究するのも、運命学の一つの大きな課題であります。

次からいよいよ家相という本題に入って、土地の選び方、家を建てるための条件に付いて、研究を進めていきます。