部屋の広さとムード

▽部屋の広さとムード

①三畳

当たりまえですが、六畳や八畳と比較しますとかなり狭い感じがします。間取りとしても、壁の部分が多くなるので、牢獄的雰囲気が強いです。人によっては孤独感におそわれて、何かとものの見方が小さくなることもあります。そのうえ、悪条件のところでは、天井が低いことが重なって暗く、陰と陰が合わさった重陰となります。これはノイローゼになりやすく、その他悪い心をもち偏屈になるといわれています。だから三畳の部屋に住む場合は、なるべく白色類のカーテン、壁、敷物などを用いて、狭い部屋を広く感じさせ、赤色系を使って、暗くなりがちの雰囲気を明朗にすることであります。照明を明るくするのも一方法であるでしょう。

②四畳半

昔は色っぽさの代名詞のようにいわれていた部屋は、誰もが親近感を持つ大きさであります。すなわち、家庭的に和やかのある部屋であります。それに陽プラス陰プラスとなっていかようにも心が変わっていくムードを持っています。つまり、色ごとに走る公算大の部屋といえます。陰気な人は色彩や照明などにも落ち着いたものを選ぶ工夫をしないと、浮ついた心になってしまいます。例えば、カーテンなどの色彩も赤系は怠慢になり、欲情的になることもあるので注意しないといけません

③六畳

これは長方形で家庭的な和やかさに、親和的な意味合いがプラスされるものであります。四畳半が一対一のムードならば、六畳は一回り大きいムードで、公的で邪心が起こりにくくなっています。

④六畳以上の部屋

六畳以上、つまり八畳、十畳、十二畳は、六畳の延長と考えればいいです。ただし、六畳よりも大きな部屋に住む人が、力量の伴わなかった場合は、大風呂敷的なところが多く、力がないのに大きな仕事をしがちになります。その人のスケールにあった家をつくり、間取りをすることを忘れてはいけません。

⑤精神と身体の関係

動物は精神が発達していないので、部屋の大きさと気分との関係はあまりありません。しかし、人間はあくまでも体と共に精神を主体とした間取りが必要で、部屋がその人に適しているかどうかが重要な問題となってきます。

女性で大きな家に住みたいと思っている人は多いようですが、それには収入が多いなどのそれ相応の裏付けが必要であります。また、公の仕事をしたり、大きな仕事をしたりしている人は、やはり大きい部屋や応接間が必要でありますが、細かい事、小さな仕事をしている人は、あまり大きな家や部屋を望むのは考えものであります。

⑥応用方法として

子ども部屋が大きすぎる場合はカーテンで部屋を仕切り、小さな部屋の雰囲気を出すのもよいでしょう。これとは反対に小さな部屋を大きく見せるためには、色彩や照明などで工夫してみるのがよいでしょう。その他主婦や主夫が大きな部屋で生活しますと、気持ちが大きくなって散財する傾向が出てくることもあるので、やはり、こぢんまりとした部屋に住むのが理想であります。