6.陰維脉

陰維脉

維はつなぐの意味で、陰維脉は諸陰をつなぎ絡め、陽維脉は諸陽をつなぎ絡めます。

1)陰維脉の流注

陰維の脉は陰をつなぎます。その脉は諸陰の交わりに起こり、足の内踝の上築賓穴に至り、陰股の廉を上行して、小腹に入り府舎穴、大横穴、腹哀穴に至り、季肋を循って期門穴と交わり、胸膈に上り、咽を挟んで任脉の天突穴、廉泉穴と交わり終ります。

築賓→衝門→府舎→大横→腹哀→期門→天突→廉泉

宗穴-内関
郄穴-築賓

2)陰維脉の病症

陽維脉が発病すると多くの心の痛みがみられます。陰維は諸陰に行き、営を司ります。営は血となって、血は心に属すので、心の痛みに苦しむのであります。

3)陰維脉中に多く用いられる経穴と主治症

築賓:毒を下す名穴。解毒の特効穴。小児胎毒、モルヒネ中毒、梅毒、淋病、薬毒を下す。脚気、腓腹筋痙攣、痔核、脱肛。

期門:肝臓疾患、肋膜炎、肋間神経痛に著効。胸脇苦満に大切。

内関:アレルギー、あくび、インポテンツ、胃アトニー、蛔虫、虚弱体質、恐怖症、血尿症、血栓症、高血圧、口内炎、歯齦炎、心臓衰弱、失禁、心筋炎、失神、神経衰弱、腎盂炎、斜視、腸カタル、低血圧、癇癪、とり目、貧血、ヘルニア。